養殖魚に取り付けたLEDと生簀に設置した水中カメラを用いてデータを収集する方式の実現可能性を検証するため、水中で発光するLEDの発光色を検出する手法を提案し評価したものになります。
文献情報
- 著者: Y. Taniguchi, R. Kurasawa
- 題目: Detecting LED colors from underwater video images for visible light communication in a fish farm monitoring system
- 雑誌: IEEJ Transactions on Electrical and Electronic Engineering
- 出版: 2027年2月
- DOI: 10.1002/tee.70400 (Sharable Link)
研究概要
養殖場で魚の健康状態や行動をリアルタイムで監視するスマート養殖が注目されています。この研究は、過去に提案した、魚に装着した小型LEDと水中カメラを使い光の点滅でデータを送る水中可視光通信システムの実現可能性を検証した研究です。
この研究では、青・赤・緑・白の4色のLEDを使い、色の変化でデータを表現して魚のお腹などから発信します。複雑な電波制御が不要で、省電力かつシンプルな仕組みにできる点が特徴です。水中映像から正確にデータを読み取るため、2つのAI(機械学習)を組み合わせた手法を開発しました。
- YOLOv8(物体検出AI):画像の中から「LEDがどこにあるか」を探す。
- ResNet18(画像分類AI):見つけたLEDが「何色に光っているか」を判定する。
役割を2段階に分けることで、将来的に扱う色(データ量)を増やしたい場合も、色の判定AIだけを更新すれば対応できるというメリットがあります。
大阪や兵庫の4箇所の海(濁り具合や明るさが異なる環境)で実験したところ、水の濁りや距離に関わらず高い精度でLEDの位置と色を特定できました。さらに、1秒間に69コマ(69 fps)という高速処理を達成し、普通のカメラ映像(毎秒30コマ)をリアルタイムで解析できることを示しました。
デモ動画
下記動画では、実際に水中で撮影されたLED動画から、LEDおよびその発光色を推定する様子が示されています。
関連受賞
この研究の初期検討内容が、2025年2月17日(月)に北海道大学で開催されたIEEE札幌支部総会で2024 IEEE Sapporo Section Student Paper Contest Encouraging Prizeを受賞しています。詳細はこちらもご覧ください。
関連リンク
- 養殖生簀内を想定した軽量・低消費電力なデータ収集手法:音響通信でのシングルホップ通信を想定した研究です。
- 養殖魚同士の通信に基づくデータ収集手法 :音響通信でのマルチホップ通信を想定した研究です。
- LEDによる可視光通信を用いた養殖魚データ収集手法:可視光通信を想定した研究です。
(本記事の文章の校正と画像生成にGeminiを使っています。正確な情報は文献を参照ください。)
